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8期生 朴載欽さん

 坂上ゼミ8期生の朴載欽さんにお話を伺いました。2021年6月18日に、zoomを使用して、オンライン上でインタビューを行いました。お忙しい中、ご協力いただきありがとうございました。

 

大学時代について

◆大学時代のことについて教えてください。

 高校の時に日本に留学したことがきっかけで早稲田大学に入ることにしました。和敬塾という、『ノルウェイの森』に出てくる寮のモデルとなった寮に入りました。先輩との飲み会や演劇の大会などがありとても思い出に残る寮でした。大学では韓国人のグループを作って、日本での生活を共有しお互いに支え合っていました。1年目は遊んでばかりでしたが、2年目は勉強をかなり頑張り、少し自慢になりますが、奨学金を取ったりもしました。

 3年目は坂上ゼミに入り、お酒好きな先輩や同期と楽しいゼミ生活を送っていました。

 私は第3外国語でロシア語をやっていたので、3年目の2学期から1年間モスクワ大学へ留学しました。様々な国の友達はもちろんロシアで出会った家族の別荘地に遊びにも行ったりと非常にいい経験をしました。またヨーロッパが近かったので、フランス・イギリス・北欧などに旅行したりもしました。留学が終わってからは、軍隊に行って北朝鮮と接するところで勤務したり、卒業論文をヒイヒイ言いながら書いて卒業しました。

 

◆坂上ゼミを選んだ理由を教えてください。

 坂上ゼミを選んだきっかけは、異文化交流をアートで捉えた坂上先生の授業を受けたことでした。アートにすごく興味があったわけではないですが、文化を比較することに非常に興味があり、当時はゼミで韓国合宿に行くことができたので活躍できると思って坂上ゼミに入りました。

 

◆就職先を決めた理由を教えてください。

 今、私は日本空港ビルデングという羽田空港を管理・経営する会社に入っています。幼いころから親と20ヵ国以上海外旅行に行ったのですが、飛行機に乗ったり空港に行ったりするとワクワクする気持ちになるのが忘れられなくて空港で働きたいなと思いました。日本の空港に就職したのは、日韓の懸け橋の役割を果たしたいという夢があったからです。日本で韓国のことを伝えたり、外国人としての視点で伝えてあげたりできると思ったので日本の空港に入りました。また世界の中で評価1位を獲得している羽田空港の一員として貢献したいという気持ちも強かったです。

 

仕事について

 

◆仕事の内容を教えてください。

 今はJapan Duty Freeという免税店で働いています。主に酒タバコの担当で、接客/商品販売/売上・在庫管理をしています。現在は後輩指導が主になっています。日本空港ビルデングには様々な部署やグループ会社があり、若い社員は大体3〜5年くらいこのようなグループ会社に派遣され、経験を積んでから本社に行きます。

※2021年7月に羽田に戻り空港の店舗管理・運営事務局部署へ移りました。

 

◆仕事のやりがい・楽しいことを教えてください。

 免税店にいらっしゃるお客様から「ありがとう」と言ってもらえるとモチベーションが上がります。また、外国語を利用して商品の案内や販売ができるとすごく嬉しいです。あとは後輩指導の中で、後輩が初めて一人で仕事をやり終えた時に嬉しいと感じました。楽しいことは、和やかで雰囲気がいい人たちに恵まれたことです。助け合うのが当たり前という環境で、いい人たちと仕事をするのはすごく楽しいなと感じます。他にも免税店に立っていると有名人に会えることが面白いです。

 

◆仕事の大変なこと

 以前はお客様が多く来店していたので、1日レジから離れられなかったり、残業も度々あって大変でした。今は商品の検品などの業務が重なって、接客ができないくらい裏の作業が多くなっています。

 

◆学生から社会人になって一番変わったと感じたことを教えてください

 実際そこまで変わったことはないのですが、学生の頃あまりしなかったメモやスケジュール管理を社会人になってからはきちんとするようになりました。また、勉強は学生の間だけ頑張れば良いかなと思っていたのですが、仕事の業務に対して理解を深めるにはやはり勉強しなければならないことがすごくギャップでした。

 

◆ゼミで学んだことで社会人になって活きていることはありますか。

 ゼミでは当時異文化交流をテーマに、韓国合宿でどう感じたかを日韓の学生で比較した記憶があります。私は留学生なので、韓国人と交流する中で日本人の観点を理解しなければならなかったことが重要だったと思います。私はゼミで異文化を比較する力が付き、なぜそうなのかと考える力がついたと思います。今は世界各国のスタッフやお客様と交流しているので、視野を広げて偏らない考え方を持つために努力しており、そこにゼミでの経験が生かされているのではないかなと思っています。

 

◆将来の夢・今後のヴィジョン

 免税店に関わる仕事を今後もやっていきたいと思っています。免税店の事業は韓国がすごく強いのですが、Japan Duty Freeでも日本の商品をもっと生かして拡張できればと思っており、そのような事業拡張にもっと取り組みたいです。また、会社がロシアや中国・モンゴルなど海外の空港にも資本を持っているのですが、コロナが収束したらロシアに出向したいという希望があります。ロシアで経営管理をしながら免税店を開いてみたいです。

 

在学生へ向けてメッセージ

 

◆在学生へ向けたメッセージをお願いします。

 私はコロナ禍で、当たり前を当たり前だと考えてはいけないことを学びました。

 コロナ前は空港に外国人が多くいらっしゃって、それを当たり前のように思っていましたが、コロナで店舗が休業に入って初めて、仕事ができることは当たり前ではないと痛感しました。コロナの中で自分が何をすべきかを考えた時、まずは自分の強みを活かそうという考えに至りました。そこで休業中は語学の勉強やパソコンスキルを身につけることに励み、店舗が再開してからは自分がやってこなかったことにチャレンジしました。TwitterのチームでSNSを学んだり、勉強会のグループに入ってVRやXRを学んだりと新しいスキルを身につけて会社により貢献できる人材を目指しています。コロナが流行っているからといってあまり落ち込まずに、何か自分ができる目的を持って学ぶことが大事だと思います。

インタビュー後の感想

 

●朴載欽さんにはZOOMでインタビューさせて頂きました。3年生が2人とも留学希望者であり、朴載欽さんは日本とロシア二カ国への留学経験があったため、留学に関する話を時間たっぷり伺うことができました。私自身もインタビュー後に韓国留学を控えていたため、オススメの美術館や外国語の勉強方法を教えて頂きとてもためになりました。

インタビュー後、3年生はLINEを交換して留学の質問をしていたそうです。ただ学生時代や仕事に関しての話を伺うだけでなく、それ以外の面でも話を聞ける先輩として繋がることができ、とても良い機会だったと思います。(塚元)

 

[聞き手:塚元・伊藤・村島]

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